楕円チェーンリング使用時のペダリングモニターのトルクアジャスト値を求める実験(1)

ペダリングモニターでは純正の真円チェーンリングを使用したときに(パイオニア的に)正確な出力が測定されます

楕円チェーンリングを使うと出力値は実際よりも高く出ます

なぜか?
クランクが1周する間、常に同じ速度(角速度≒ケイデンス)でクランクは回っていません

トルクの小さい上死点や下死点ではクランクの動きは遅くなり、トルクが大きく掛かる3時(反対足は9時)ではクランクは早く動きます

楕円チェーンリングを使うと、上死点や下死点でのクランクの動きの遅さは緩和され、トルクの掛かる3時付近でのクランクの動きは真円より遅くなります

ペダリングモニターはどういう計算で出力を出してきているのかは知りません
30°毎に16回値を測定し、クランクが1回転する間に16×12=192回測定しているということまではわかっています

ここからは想像ですが、1回転当たりの接線方向の力(トルク値)の合計をその1回転に要した時間(つまりクランク1回転毎のケイデンス値)を使っているのではないかと思っています

そんな感じの計算方法だとすると楕円チェーンリングが高い値を出すのは当たり前なんです

最近やっていた実験はペダリングモニターとハブ式パワータップG3両方取り付け、パワータップ値を一定にしてペダリングモニター出力の変化を見るというやり方でした
しかし、パワータップが出してくる値が安定しない
しつこく校正しようと何をしようと安定しない(後からわかったことですが、ペダリングモニターは安定しています)
安定した値を出してくれないので、実験データの信頼性は薄くなってしまう

それでやり方を変えました

十分な時間同じ速度でGTローラーを回し続けるとタイヤの温度は一定になります
温度が一定になったと思われるところから実験開始
アウターとインナーに真円と楕円の42Tのチェーンリングを取り付ける
リアで使うギアはアウターでもインナーでもチェーンラインの曲がりがほぼ同じくらいになる位置で固定
速度を25.0km/h一定にして測定終了少し前に25.1km/hになるようにします
そして、25.1→25.0となった瞬間にラップボタンを押しデータ取り終了としました

使用した楕円チェーンリングはO.symetric
乗る位置が変わるとタイヤの変形具合が変わるのでほぼ同じ位置に座り、ハンドルを持つ位置や腕の曲がり具合なども極力一定になるようにしました

ちゃんとした実験ではなくて、このやり方でいけるかどうかの予備実験なのでデータ取りのやり方は適当

とりあえずは測定データ
太字部分が計算に使用したデータ
直前に30分全力連続走をやってるのでタイヤは十分に温まっているはず
(しかし夜の屋外なのでそんなに温度は上がってないと思いますが…)
青字はパワータップ出力ですが、速度一定なのにかなりバラついてるのがわかるでしょ?
これだけバラつくパワータップは5W以内の差を調べたいときには役に立たんのです
実測値.png

トルクアジャストを-2.0%にしたままで実験したので、0.0%での値になるように計算し直し(右から2列目)
その平均出力に測定した時間を秒単位で掛けて合計し、総測定時間で割って出力値を出しました
それが下にならんでいる2つの数値
計算途中.png
楕円が高く出るというのはこの表から明らか
同じスピードを出すためにクランクに掛けている出力は同じはずですが、楕円の方が大きい出力が必要という結果になってますから


ここからはExcelでの計算だけです
トルクアジャストを-2.143%にすれば真円と同じ出力が得られるというのがわかりました
(予備実験なのでこの値の信頼性は薄いのでいずれきちんと実験します)
ただ、ペダリングモニターのトルクアジャストは小数点以下1桁までしかありません
2桁の補正をしてもあんまり意味を成さないからでしょう
現在は-2.0%を使用しています
今回の実験で-2.1%という結果が出ましたが、とりあえずは-2.0%のままで使用しておきます
補正値暫定.png

因みに僕のFTP278.35Wは-2.0%補正で出た数値ですが、-2.1%だったら278.07Wになります
誤差レベルですね(^O^)

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